債権回収のための準備
債権回収とは、給料未払い、退職金未払い、残業代未払い、請負代金未払い、未回収、ペット医療費未払い、慰謝料、扶養料、年金未払い、滞納家賃、家賃未払い、延滞家賃、自己の損害賠償金、治療費など様々なものを含んでいます。
債権回収をしなくてもよい関係を相手と維持することも営業マン、企業主、社長、経理担当者の業務の一つではありますが、そのあとの回収の手続きは法律の規定を守り、かつ、迅速に行う必要があります。
労働者の権利である賃金、給料、退職金、残業代の場合と企業主や事業主である場合の請負、委託代金、品物代、車の修理代もそうでしょう(この場合、支払がなければ、車を留置できますが)の回収の仕方は異なります。また、収益物件である賃貸物件の場合、まずは不動産屋に話して、その次に法律手続きがくるわけです。もちろん、昨今の宅建業者(賃貸仲介業者)は部屋の仲介のみに尽力して、大家の賃貸経営、アパート経営の援助、補助まで手が回る、力があるところが少ないようです。このような場合、早急に弁護士、司法書士に法的手続きで家賃、賃料回収の法的手続きをとることが望まれます。
その他、マンション管理費も問題が多発しているので、個人貸しとなっている場合は特に気をつけていかないと、不動産屋では手遅れになってしまう場合もあります。マンション管理費と家賃滞納が組み合わさった場合 不法滞在、不法占拠(占有)が組み合わさった場合など、ご相談下さい。
請求する相手をもれなく確認する。
(1)主債務者、保証人(2)手形関係人(3)関係会社(第二会社)、保険
相手の現況を確認すること。
(1)平常通りか、倒産しているか(2)私的整理か、法的整理か
回収資源はあるのかどうか
(1)個人の場合(2)法人の場合
取得した担保は大丈夫か
(1)契約は有効か
(2)対抗要件は具備しているか
(3)評価はどれくらいか
回収資源の発見方法
■企業の場合
(い)帳簿(元帳、補助簿などを見る)(会社で調査すること)
(ろ)税金の申告書(青色申告の科目明細書)(本人からあらかじめ平常時に提出を受ける)
(は)信用機関調査(信用機関調査報告書)(時間と費用がかかる)
(に)提出資料(財務諸表、増資目論見書)(記憶を詳細に検討する)
(ほ)不動産(土地、建物)(住宅地図、課税台帳、登記記録)
(へ)不動産(賃貸)(敷金、保証金、建設協力金を調査すること)
(と)機械設備(機械、器具、設備)(現物と法務局の機械器具目録を調査)
(ち)売掛金、工事代金債権(売掛債権、工事請負、未収金債権(金融機関の当座、融資、為替取引で受入手形、振込人を調査する)
(り)預金(金融機関預金、定期積立)(カレンダー、当座取引を確認)
(ぬ)商品、原材料(店頭商品、倉庫内商品、工場内の動産)特に施錠された倉庫に注意
回収の手順
- 一刻も早く債務者との交渉に入ること
- 改修計画は目的物件をしぼって立てること
- 回収資源の探し方は知恵を絞ること
- 法的回収より、私的回収のほうが有利
- 任意に回収に応じないときに、はじめて強制執行
- 強制回収を始めると、任意回収がうまくいくときがある
債権担保と保証契約の有効性は大丈夫か
意思の確認(1)債権者が金融機関の場合、(2)代理人が同居の親族の場合、(3)代理人が借り主である場合
権限の確認
(1)行為能力者か、(2)定款の範囲内の行為か、(3)代表権はあったのか、
(4)代理権の範囲内か、(5)利益相反行為により無効ではないか、(6)法的に制限されていないか
権原の確認
(1)設定者は不動産の本当の所有者か、(2)預金者は預金の本当の出損者か
売掛金、未払家賃、滞納マンション管理費、貸金の回収は
法的回収を勧める司法書士は多いかと思いますが、債権回収の本質的な意味からすると、私的回収が効果的です。
司法書士は簡易裁判所における訴訟代理を前提としてであれば、裁判外の和解手続の代理権がありますので、直接債務者と交渉ができます。
話し合いで債権が回収できるのであれば、法的回収にかかる費用と時間を考えれば、相手が任意にその費用を差し引いた額より多く弁済してくれる、あるいは、支払ってくれるのであれば、そちらを選択すべきではないでしょうか?
債権回収というと、イメージが悪いと心配する方がおられますが、要は貸した金を返してくれ、未払いの家賃を払ってくれ、滞納しているマンション管理費を払ってくれということであります。
一番強力な方法は、仮差押えです。
しかし、債務者が法的整理(破産、民事再生)に移行してしまうと、無意味になってしまい、費用倒れになってしまう可能性もあります。従って、私的回収の中で、相手が債務を履行する意思と引き当てとなる担保がありそうであれば、仮差押えをしておけば有利に立場につけると思われますが、法的整理の準備をしているのであれば、慎重にすべきです。
■司法書士の業務範囲を超える業務につきましては、お客様と相談の上、顧問弁護士との共同にてご支援させていただきます。お客様が改めて最初からご事情をお話になるなどの必要はございません。

